<西武1-2楽天>◇27日◇西武ドーム

 ため息は、西武ドーム名物の長い階段のせいではなかった。9回勝ち越しでも楽天星野仙一監督(64)の歩みは重かった。道中「4連勝できたぞ」と3度も反復した。殊勲打のガルシアは「結果オーライでもいい。まだ来たばっかりだからな」と評し、重い試合になった自軍に厳しいチェックを入れた。

 先発永井は7回無失点も4四球。最少点差にしては長い試合になった。「1イニングに3個四球を出して、無失点か(4回)。初めて見た」と投球過程を責めた。松井稼の代役でスタメン出場した内村は2安打。だが1、8回に送りバントを失敗した。「ジキルとハイド。取り返そうとしているのは分かるが」と評価しなかった。3回1死一、三塁に6回無死満塁。好機で押し切れないのは開幕から同じだった。「打ったのが外国人だけって、どういうことなんだ」と打線全体にもきっちりと注文を出した。

 本物の勝負欲を植え付けたい。「結果オーライで勝っても意味ないんだ。結果オーライは、優勝のかかった残り20試合でいいんだ」。試合前練習を眺めながら言葉は熱を帯びていった。

 星野監督

 いつかこのチームを引き渡すとき、後を受けた人間が「何だこれは」の空っぽじゃダメ。財産を残して渡す。野球界はずっとそう繰り返してきた。失敗を厳しく言われるのは、勝負の世界で生きる以上当たり前で、たたかれるのはむしろ幸せ。そうやって強くなっていく。ミスを1つ1つ詰める。オレは最後の最後まで絶対諦めない。

 選手も勝って静かな階段だった。星野監督は「少し出てきているがな、粘りが」とバスに消えた。一足飛びにいかずとも。星野イズムが染み渡っていけば上位を食える。【宮下敬至】