<ソフトバンク4-0日本ハム>◇16日◇福岡ヤフードーム
杉内離脱の危機救った!
ソフトバンク大隣憲司投手(26)が、大仕事だ。左肩違和感で離脱したエース杉内に代わり急きょ先発。日本ハム打線を8回2安打無失点に抑え、今季初勝利を挙げた。昨年9月12日以来の大きな白星で、日本ハムとのゲーム差は6・5に開いた。ダルビッシュと対戦する今日17日、勝つか引き分けると優勝マジックが点灯する。
勝利の瞬間、ベンチに座っていた大隣に笑顔はなかった。8回2安打無失点と完璧な内容での初勝利。だが、あどけない笑顔がトレードマークの左腕が笑えないほど、緊張したマウンドだった。守備から引き揚げてきたナイン1人1人に丸刈りをなでられると、ようやく笑みがこぼれた。自分の果たした大仕事を理解できると、どんどん目尻が下がった。
大隣
大事な一戦ですし急きょ先発という形になったけど、杉内さんの気持ちだったり、2月にお父さんも亡くなったし、この試合は絶対勝つという気持ちでマウンドに上がりました。
エース杉内が左肩違和感で離脱し、急きょ先発に指名された。2軍戦の登板から中4日での先発で、相手は2位日本ハム。3連戦の初戦を落とせば、嫌なムードが流れることも分かっていた。初回に先頭のスケールズにいきなり安打を許した。だが、今季の苦しみを思い出しながら、2回以降は6イニング連続で3者凡退に抑えた。
大隣
このチャンスを、と思って投げた。
杉内、和田の両エースもうらやむほどの直球を持ちながら、昨季までは両左腕のような結果を残せなかった。勝負の年と位置づけた今季だったが、キャンプ序盤にインフルエンザで離脱。合流直後には父繁さん(享年69)が急性心不全のため他界。出遅れが響き開幕を2軍で迎えた。7月にようやく初先発で好投したものの、体調不良に見舞われ2軍に落ちていた。
チャンスを待つ間、なぜ自分が両エースのように勝てないか考えた。これまで捕手任せだった配球を自分の頭で徹底的に考え抜き、試合で試した。それが成長につながった。
大隣
僕もいるぞ、というのを見せられたと思う。
エース離脱という最大のピンチで層の厚さを見せつけたチームは、2位日本ハムとのゲーム差を6・5に広げた。今日17日にも優勝マジック16が点灯。ソフトバンクが連覇へのぶっちぎりモードへ突入した。【倉成孝史】



