<日本ハム1-3楽天>◇5日◇札幌ドーム

 やはり素直に喜ぶことはなかった。日本ハム中田翔内野手(22)が、この1敗を悔やんだ。「ダルさんが投げてチームが負けるのは、1人1人考えないといけないところがある」。5回に1点差に迫る17号ソロも、9回の最終打席では空振りの三振。エースで試合を落とす意味を痛感していた。

 今季は序盤から2人の相性が良かった。6月までに、一緒にヒーローインタビューを受けたのは3度もあった。5回の1発は、ファンの逆転への期待度を一気に上げた。「詰まったけど、素直に腕をたたんで、しっかりさばけた。今日は、1球目から狙いにいって、ボールも見極められた」と、納得の本塁打だった。

 9月は24試合で87打数19安打で2割1分8厘、本塁打1本と低迷。内耳性めまいの影響で、チームでただ1人続けた全試合スタメン出場も途切れた。打順も4番から6番へ降格するなど、どん底だった。月が変わり、風向きも変わった。10月は早くも2本目の本塁打。この日の試合前練習中、用具メーカーの担当者に「飛ぶバット作ってや」と、冗談を飛ばせるほど、調子も上向きになってきた。

 梨田監督も「(9回は)三振したが、タイミングは良かったし、粘りもあった。明日につなげてほしい」と、あらためて若き大砲に期待を寄せた。中田は「一番下の自分から見ても、先輩方がチームの雰囲気を変えようとやっているのが、よく分かる。それに負けないように、自分も付いていきたい」と前を向いた。【木下大輔】