<阪神7-1ヤクルト>◇6日◇京セラドーム大阪

 5月31日から首位を走り続けたヤクルトが、陥落した。2点を追う8回、3番手押本がブラゼルに絶望的な3ランを右翼席にたたき込まれた。この回、6連続安打で4点を失い反撃の望みを絶たれた。頼みの投手陣が10月に入って5試合連続の2ケタ安打で計63安打を浴びる状態が続く。キーマン宮本慎也内野手(40)を欠く打線は、3回に福地の遊ゴロの間に奪った1点に終わった。

 2位に転落したが、シーズンはまだ先がある。小川淳司監督(54)は「それは結果ですから。明日から頑張るしかない。後先を考えてもね。反省はしなければいけないけど、切り替えてやるしかない。毎日毎日、そういう気持ちで一生懸命やるしかない」と、いつも通り冷静に受け止めた。

 試合前は、三塁側ブルペンでミーティングを開いた。巨人に2ゲーム差に迫られた9月2日、中日に3連敗した同25日に続く後半戦3度目だった。ゲーム差なしに迫られる中「今日からの13試合は新たなスタート。これからが本当の勝負ということを、みんなの共通認識として頑張っていこう」と呼び掛けた。

 指揮官の思いに、1回は1番青木が初球を右中間に運びチャンスをつくった。だが、1死三塁から3番川端が空振り三振に倒れて先制機を逃す。小川監督は「まさか三振とは思っていなかった。あそこで1点入ると入らないとでは全然違う」と悔やむしかなかった。

 宮本の代役として、4番畠山を4月29日以来の三塁で起用する攻撃的布陣を組んだが特効薬にはならなかった。けが人、病人が続出する厳しいチーム状況は続く。【前田祐輔】