<中日0-4巨人>◇8日◇ナゴヤドーム

 奇跡の逆転優勝へ向かう落合中日が、新たな天敵をつくってしまった。巨人沢村に1安打完封負け。今季21度目の零封負けだが、わずか1安打というのは2度目の屈辱となった。

 「1球で仕留められない真っすぐを投げてくる。早いカウントから打ちにいっているんだけど」と、森野の言葉が象徴的だった。力で押してきた沢村に対し、チャンスすらつくれなかった。2回2死から平田が変化球を拾って、左前に運んだ1安打のみ。前回対戦した9月8日の10回2安打無得点(引き分け)に続き、本拠地ナゴヤドームでは19イニングでわずか3安打だ。「相手の変化?

 それは僕には分からない。また、東京ドームで当たると思うんで、その時には打てるように頑張りたい」と、3打数無安打の和田は早くも14日からの3連戦を見据えた。

 落合博満監督(57)は「今日はこういう試合。こういう日もある」とだけ言うと、わずか3秒で会見場を後にした。経験の浅い3年目伊藤を先発させ、正捕手谷繁を休養させた。ヤクルトも敗れ首位は堅守。厳しい連戦の中で想定内の敗戦は、切り替えやすい。【鈴木忠平】