<オリックス2-2日本ハム>◇12日◇京セラドーム大阪

 日本ハム斎藤佑樹投手(23)が集大成の104球で、チームを2位確定に導いた。今季最後の登板は7回を6安打2失点。勝敗はつかなかったが、チームは延長10回の末引き分け、CSの本拠地開催が決まった。「初回の2点が悔やまれるけど、あとはいつも通りできました」。規定投球回には37イニング届かずも、6勝6敗の五分で1年目を終えた。

 いつものように、立ち上がりは制球に苦心した。1回2死二塁から、T-岡田、バルディリス、赤田の中軸に3連打を浴びて2点を先行されたが、ここから立て直した。縦のスライダーやフォークボールなどが低めに決まるようになり、2回以降は無失点。7回7奪三振で、相手エースの金子千と堂々渡り合った。

 斎藤は「慣れたことでの成長であって、実力が上がったとは感じていない」と言うが、開幕直後の課題だった直球は確実にレベルアップした。芝草投手コーチは「回転がすごくかかるようになった」。直球に磨きがかかり、最大の武器スライダーが一層輝いた。

 今後はCSへ向けた調整に専念する。「まだ日本一になる可能性も残っている。今日の投球がCSにつながるように練習していきたい」。休む間もなく新たな挑戦が始まる。【中島宙恵】

 ◆日本ハムの2位確定

 日本ハムは残り5試合に全敗した場合、71勝66敗7分けで勝率5割1分8厘。オリックスは残り全勝で日本ハムと同じ71勝66敗7分けとなるが、このカードは日本ハムの勝ち越しがすでに決定。勝率が同じ場合は当該チーム間の対戦成績で勝ち越しているチームが上位となるため、日本ハムの2位が確定した。