<セCSファイナルステージ:中日2-1ヤクルト>◇第5戦◇6日◇ナゴヤドーム
ヤクルトがついに力尽きた。一戦必勝を掲げ、小川淳司監督(54)は中2日の強行軍で館山を先発マウンドに送り出したが、勝利にはつながらなかった。打線は1年間苦しめられた吉見を攻略できず力負け。悲願の日本シリーズ進出は、来季の宿題になった。
埋められない差があった。敗戦を受け止めた小川監督は、感情を抑えるように淡々と話した。「終盤のところ。それが中日との差だと思う。そこを埋めていくためには何かないと勝てない」。シーズン終盤からナゴヤドームで痛い目に遭い続けた。毎度、ロースコアに抑えられる展開は、点差以上に差を感じさせた。
CSに入ってから一戦必勝を掲げ、玉砕覚悟で試合に臨んできた。先発館山は第2戦の中継ぎ登板から中2日。仮にこの試合に勝っていたら、翌日の先発マウンドは中3日の石川だった。本当に総力戦で勝ちにいったが、及ばなかった。「館山はよく頑張ったと思いますよ。エンドランだかなんだかわからないけど、うまく打たれた。今日は負けたことがすべてです」と傷心の右腕をねぎらった。
監督就任1年目のシーズンは首位独走からけが人が相次ぎ失速。最後に中日に逆転される悔しい形になった。CS直前にもけが人が出て、チームとしての状態を上げられなかった。悔しさを発散させたい時もあったという。それでも感情を表に出さないことを胸に刻み、冷静に見えるよう努めた。「監督がベンチで感情を出すと、チームが浮足立つ。落合さんがどこかで言ってたんですよ」。敵将のいいところを吸収しながら指揮を執った。
そんな小川監督にひかれるように選手は奮起した。初のCSファイナルの舞台も踏んだ。しかし、歓喜でシーズンを終えることはできなかった。「本当に悔しい思いをして、これを来年に生かさないといけない。これも力だと受け止めていかないと。選手はよくやったと思う」。就任2年目の来季、悔しさの分だけ成長した選手を束ねて、リベンジを誓う。【竹内智信】



