「ソフトバンク帆足」が8日にも誕生する。FA交渉解禁日の2日、ソフトバンクは、西武からFA宣言した帆足和幸投手(32)に速攻ラブコール。総額10億円近くにもなる4年契約を準備している模様で、8日にもFA交渉の席が設けられる。主力投手の大流出危機にさらされているホークスが、先発ローテの核となる左腕獲得へ全力を挙げる。

 交渉解禁日に速攻アタックだ。この日午前中、ソフトバンク小林至取締役(43)が帆足サイドへ「ウチに来てほしい」と電話で交渉を申し入れた。埼玉県内で西武投手会ゴルフに参加した帆足は「ありがたいです」と感謝。両者の初交渉は、8日を中心に調整が進められている。

 帆足は西武退団が確実。福岡出身とあってホークスへの移籍に支障はない。この日の時点で他球団からのFA交渉要請はなく、一気にソフトバンク帆足が誕生することが濃厚だ。

 ホークスにとってはのどから手が出るほど欲しい左腕だ。和田がFAでメジャー挑戦し、杉内の巨人移籍も確実視され、ホールトンの退団も濃厚。計43勝を挙げた3投手流出の危機にさらされている。過去のFA獲得選手と同様、4年契約を提示する方向だ。

 年俸面でも大幅な出来高払いを組み込んだ提示法を検討している。帆足は今季推定年俸が1億1000万円。ソフトバンク球団は、4年契約で総額は最少3億円から最大10億円近くまで幅を持たせた形で調整を進めたとみられる。帆足は西武で選手会長を務め、人望も厚い。ホークスでは29歳の摂津をはじめ来季の先発候補は20代ばかり。投手陣のまとめ役としても、球団は期待を寄せている。

 速攻ラブコールで帆足のハートもつかんだ。来週中のソフトバンク帆足誕生へ、順調に進んでいる。