教えるはずが教わって…。広島福井優也投手(23)が早大の大先輩である小宮山悟氏(46=日刊スポーツ評論家)から制球術の極意を学んだ。10日、岡山・倉敷市内で催されたシンポジウム「夢の向こうに」にともに参加。小宮山氏が高校球児に語りかける言葉は福井の胸にも響いた。

 現役時代、抜群の制球で通算117勝を挙げた同氏は「調子がいいと思うときはストライクゾーンを4分割して投げる。9分割なんて、とんでもない。調子が悪いときは2分割。その代わり絶対に(制球を)間違えない」と話した。今季8勝の福井はリーグワーストの68与四球と課題も残した。高校生に教えるはずが、期せずして教えられる格好となった。

 福井はストライクゾーンを縦に3分割する意識で投げるという。「逆に勉強になりました。制球はしっかりやりたい。当たり前のことだけど、再確認できた」。不調だった早大時代も同氏のアドバイスを生かした経緯がある。来季に向けて貴重なヒントを得た。