日本ハム斎藤佑樹投手(23)が10日、来季の目標としてエース級の活躍を掲げた。黄金ルーキーに与えられた背番号「18」は、日本プロ野球界ではエースの象徴的数字。期待を背負った1年目は6勝6敗で防御率2・69と、自身も納得できない数字に終わった。「18に似合う成績を残さないといけないと思う」と、2年目へ向けて気持ちも新たにプロ初のオフを迎えている。

 斎藤は激動のルーキーイヤーを終え、背番号の重さを実感していた。「他の球団でもエースの方が付けている番号なので、そういう活躍を目指したい」。今季、最も輝いた18番は楽天田中だった。06年夏の甲子園決勝で投げ合ったライバルが、投手として最高の名誉である沢村賞を受賞した。昨季は広島前田健が受賞するなど、同じ番号を背負う同級生が華々しい成績を残している。

 1年前、球団から背番号「18」が用意されていると聞いた時は「プレッシャーには感じますけど、それに負けないくらいの投手になりたいです」と、決意した。理想はレッドソックス松坂。西武時代の99年から、06年オフにメジャー移籍後も「18」を背負い続ける。ここ3年は故障もあり苦しんでいるが、プロ通算13年間で2ケタ勝利を9度記録。チームを引っぱる姿が、斎藤の目指すエース像だ。

 具体的な目標数値は「言いません」と、掲げないポリシーがある。それでも来季は最低でも2ケタ勝利はクリアする意気込みだ。言葉にしなくても求められるものは分かっている。【木下大輔】