日本生命セ・パ交流戦で、阪神が最終回の猛追も及ばず、今季2度目の3連敗を喫した。西武戦は昨季から5連敗。また、甲子園でも今季5連敗を喫した。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(44)は2日連続でダブルエラーが発生した守備陣を「焦りが出ている」と指摘した上で、9回裏の攻撃に現状打開のヒントがあると力説した。
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阪神の守備陣に少し焦りが見られます。1点ビハインドの4回1死二、三塁で右前適時打を浴びた際、チャージした右翼手の佐藤選手がバウンドを合わせられずファンブル。1度は三塁で止まりかけていた二塁走者をホームに生還させてしまいました。その上、不必要な本塁返球が悪送球となり、打者走者の二塁進塁も許してしまいました。記録はダブルエラー。この回はその後の失点こそありませんでしたが、完全に流れを明け渡してしまうプレーとなりました。
タイガース守備陣のダブルエラーは2日連続です。前日3日の西武戦では遊撃手の小幡選手が1点ビハインドの7回2死二、三塁、不規則な回転がかかったゴロをファンブルしたあと、不必要な一塁送球が悪送球となってダブルエラーで2点を献上しています。交流戦に入ってから打線がなかなか得点を重ねられない中、「1点もやれない」という焦りが普段は見られないミスを誘発しているように映ります。結局、前日は1点差、この日は2点差で惜敗。ミスによる失点が勝敗に直結した形です。そんな悪循環が生じている状況だからこそ、阪神は原点に立ち返るべきです。
3点を追う9回裏、阪神打線は2四球に相手のミスも絡めて1点を奪い、「1本出れば同点」というところまで持っていきました。丁寧にボール球を見極めて、ファウルで粘って四球を奪い、チャンスを広げていく。これが本来の阪神の攻撃です。打撃には波があります。1年中、皆がヒットを打ち続けられるわけがありません。こういう時期はとにかく「アウトの取られ方」も大事にしてほしいものです。
阪神は5回裏、2死二塁から代打の嶋村選手が中前適時打を放ちました。この一打をお膳立てしたのが、1死一塁からボテボテの投ゴロで走者を進めた8番・熊谷選手の打撃でした。嶋村選手の適時打が飛び出すまで、阪神打線は今季ワーストの48イニング連続タイムリーなし(本塁打を除く)だったそうですね。こんな時こそ、「痛烈な打球で惜しかった」ではなく、見栄えが悪いアウトでもコツコツ走者を進める姿勢が大事です。
チームの得点圏打率が低い時期でも、二塁に走者を置いた打席を5回から10回に増やせば、単純計算で得点できる確率は2倍になります。打てない時期こそ原点に立ち返って、四球や走者を進めるアウトを積み重ねる必要があります。この日の9回裏のような攻撃を、次戦は初回から見せてほしいものです。(日刊スポーツ評論家)




