33万人と歓喜のパレードだ。8年ぶりの日本一となったソフトバンクが11日、福岡市中心部の約2・5キロのコースで優勝祝賀パレードを行った。昨年のリーグ優勝時を8万人も上回るファンから祝福された。FA移籍や退団選手が多い激動のオフだが、日本一の喜びを再び味わうため、秋山ホークスが来季2年連続日本一に挑む。

 沿道を埋めたファンの喜ぶ表情が、何よりのごほうびだった。約30分の日本一パレード。秋山幸二監督(49)は、先頭のオープンカーに孫オーナー、川崎宗則選手会長(30)と乗り約2・5キロを進んだ。33万人の祝福を受けた。「おめでとう~」の声に混じって、「杉内行かないで~」の絶叫もあった。すべてファンのチームを思う声だ。この時間を共有するため、シーズン144試合を戦い抜き、CSと激闘の日本シリーズを制覇してきた。

 秋山監督

 ファンが喜んでくれるのが一番。球場も一体感はあるけど、パレードはファンとの距離が近いってこともあるし、この瞬間がファンとの一体感を一番感じられるよな。

 ファンと選手のことを思い続けてきた。日本シリーズ制覇で泣いた。ベンチで表情を変えないように努める指揮官でも感情を抑えられなかった。東日本大震災があり、特別なシーズンとなった今年。被災地から最も遠い福岡に本拠を置くチームだが、心には常にファンとともに戦う覚悟があった。

 大補強で戦力が重なる中、時には迷いもあった。そんなときは原点に戻った。「勝つことがすべて。勝つことを求められている」。パレードを終え、ファン感謝イベントの後には、選手らと球団納会で喜びを一緒に分かち合った。今季チームがチャンピオンブルーと称した青色の小旗を振る沿道の人たちの笑顔が、再び脳裏に浮かんだ。

 秋山監督

 街が明るくなるっていいな。

 このオフ、川崎と和田毅投手(30)がメジャー挑戦を宣言。杉内俊哉投手(31)の巨人移籍も濃厚で、ホールトンとオーティズは退団する。11月下旬の台湾でのアジアシリーズ。秋山監督はFA権を持つ3選手のチーム同行を、強制しなかった。3選手の残留が最高の結果に違いないが、来季は厳しい布陣になろうとも、2年連続日本一へチームを導く決意の裏返しでもあった。秋山ホークス黄金時代へ。33万人が歓喜したこの日のパレードを、そのスタートにしてみせる。【松井周治】