へ、はいらんよ!

 オリックス岡田彰布監督(54)が、3年契約の最終年で常勝軍団の確立に自信を見せた。11日、神戸市内の「青濤館」でスタッフ会議を開催。今季のキャッチフレーズ「新・黄金時代」を発表。昨季の「新・黄金時代へ」から「へ」の文字を外した。指揮官は「最初から勝ちにいく戦い方をしないと」と優勝宣言した。

 岡田監督が、リーグ優勝への強い手応えをにじませた。今年のキャッチフレーズは「新・黄金時代

 ~2012年、頂点へ~」。あれ、昨年とまるで同じ?

 いや、1文字の変更に大きなメッセージがあった。

 「(昨年の)「へ」はとったからな。今年は(優勝を)もう言ってもいいと思うし。口先だけじゃなく、監督だけじゃなく、フロント、コーチ、選手、皆が口に出していかないと。戦力がないといえない言葉。皆が勝てる気持ちになって、肌で感じるというな。そういうムードにもっていくと、雰囲気も変わってくる」

 3年契約の最終年でチームの完成に確信を持っている。今オフは李大浩内野手(29=韓国ロッテ)ら補強もあって戦力が充実した。

 「今年は一番楽しみよ。去年、今年でだいぶメンバーも変わって、年齢も若くなった。最初(就任前の09年)は借金30のチームで、もっと勝てると思って、もっと勝ったけど(優勝以外は)何の評価もない。今年は戦力を見極めて、どないして1年乗り切るとかじゃない。最初から勝ちにいくという戦い方をしないとな」

 夏場まで勝率5割をキープして終盤に勝負するのではなく、開幕からフルスロットルで勝利を追求する。

 新・黄金時代を形成する戦力は、徹底した実戦で判断する。この日のスタッフ会議でキャンプ日程が決定。2月18日からの沖縄本島で4試合、同23日からの高知で6試合程度の練習試合を予定。40人程度の高知メンバーが1年を戦う1軍のベースになるため、新人や若手にとって2・21沖縄打ち上げがリミットになる。

 「実戦での見極めが一番。高知に入るメンバーは1年間(1軍の)戦力として可能性がある。ある程度やってもらわないといかん」

 新・黄金時代の一翼を担えるか、ボーダーラインの選手にとって、早期実戦が勝負になる。【益田一弘】