「フルタの方程式」は難解だった。日本ハムのドラフト7位ルーキー大嶋匠捕手(22=早大ソフトボール部)が22日、韓国SKとの練習試合(名護)後、ヤクルトで選手兼監督を務めた古田敦也氏(46)から熱烈指導を受けた。しかし、名捕手として慣らした球界の大先輩のアドバイスに「難しいです」とお手上げ状態。代打で途中出場した一戦は2打数無安打に終わったが、古田氏から打撃の潜在能力は高く評価された。
名捕手からの手ほどきにタジタジだった。大嶋は古田氏との対談を終えても、緊張が抜けていなかった。感想を問われ、沈黙すること約5秒。出てきた言葉は「難しいです」。互いにミットをはめながら、捕球動作やポイント、さらに捕手としての考え方などを伝授してもらった。捕手歴代NO・1の通算守備率9割9分7厘を誇る偉大な先輩の理論は、壁が高かった。
これまでキャンプ地を訪れた評論家のアドバイスは、守備ではなく、打撃に関する内容がほとんどだった。古田氏は違った。「守りがどうなのかな、と。捕手なら守れないと(試合に)出られないので。参考にしてもらえれば」。惜しみなく助言を送った。
19日の紅白戦で“捕手デビュー”したばかりのソフトボーイは「自分はまだ(守備では)そのレベルじゃない」と恐縮。それでも「技術的なアドバイスをいただき、ありがたい。自分の1つの引き出しとなれば」とレベルアップを誓った。
打撃はかつての首位打者から太鼓判を押された。この日の韓国SK戦は三ゴロ、見逃し三振と2打数無安打に終わったが、観戦した古田氏は「変化球の対応とか、ソフトボールにないものへの対応は必要だけど、それを超える素質は持っている。すでにプロのレベル」と評価した。シーズン打率3割以上を8度も記録した、打者としても偉大な先輩からのお墨付きを得た。
名護でのキャンプも残り6日間。疲労もあってか、自慢のバットからはここ2試合、6打席連続で快音が響いていない。悔しさはもちろんあるが、古田氏の言葉に救われた。「(打撃は)経験を積めばいけるんじゃないか、と。トッププロから言っていただいて、励みになります」。貴重な“金言”を胸に、開幕1軍へ猛アピールを続ける。【木下大輔】




