<オープン戦:DeNA3-0日本ハム>◇16日◇横浜

 DeNA国吉佑樹投手(20)が、開幕投手に大きく前進する好投を見せた。日本ハム戦に先発し、6回を3安打無失点。4回2死無走者で迎えた中田とは真っ向勝負。「自分の真っすぐが通用するか試したかった」と、この日最速の150キロをマークした直球を軸に挑んだ。最後は鋭いフォークで狙い通りの空振り三振を奪った。

 オフから取り組んできた無駄な力みのないフォーム作りと、リリースポイントの修正で、変化球の制球も安定。カーブをカウント球として使うことができるようになり、緩急をつけることで、より直球を生かせるようになった。1回も含め、4度先頭打者を出塁させるなど課題も残ったが、オープン戦15イニング無失点。キャンプから目標に掲げてきた開幕投手に向け「狙っていきたい」と力を込めた。シーズンを見据えた中5日での登板で結果を出した。

 中畑監督は開幕戦となる30日阪神戦(京セラドーム大阪)と並び、4月3日の本拠地開幕戦も、同等に重要視している。「今の感じでは、そのどちらかになるんじゃないですか」と断定はしなかったが、大役を任せる可能性をにおわせた。【佐竹実】