<西武3-2日本ハム>◇17日◇西武ドーム

 巨体を揺らしながらの大激走だった。西武中村剛也内野手(28)が、2年ぶりの三塁打で試合を決めた。1-1で迎えた5回2死二塁、八木のシンカーを捉え、弾丸ライナーで右中間へ。俊足の中堅陽、右翼糸井も届かないハイスピードで突き破った。「三塁まで走るのはしんどかったですね。二塁回ってから、乳酸がたまってきて足が動かなかったんで、必死に走った」と笑顔を見せた。

 主砲としての意地を込めた決勝打だった。前日16日までの10試合で1本塁打、3打点。チームも低迷した。「これだけ勝てないのは、4番を打っている僕のせい」との思いがあった。先発牧田の好投に応える一打に「毎試合、毎試合しょうもないバッティングをしていたので、何とか出て良かった。やっと打てた感じです」と安堵(あんど)した。4番が見せた全力疾走とフルスイングが、反撃ののろしとなる。