<中日4-1巨人>◇19日◇ナゴヤドーム

 中日平田良介外野手(24)が勝ち越し4号2ランを放った。同点の2回裏に巨人小野のスライダーを左翼席へ運んだ。ここ4戦で3本塁打。阪神ブラゼルに並び、本塁打争いでリーグトップに立った。不調から突然の覚醒には「きっかけ」があった。

 ほんの1週間前まで、平田はまったくバットが振れていなかった。7年目で初スタメンを飾った開幕戦こそ本塁打を放ったが、以後はさっぱり。不振で代打を送られスタメン落ちも味わった。そんなとき、OBの立浪和義氏(42=野球評論家)から助言を送られた。

 立浪氏

 上半身に力が入り過ぎているぞ。もっと力を抜いて下で打たないと。

 初めて開幕からレギュラーを張り続ける心身の疲労。そして何より打ちたい、結果を出したいという焦りが本来のフォームを忘れさせていた。

 平田

 自分では気付かない部分でした。立浪さんに「下を使って、その大きな体をもっと生かさないと」と言ってもらった。本当にありがたかったです。

 助言を受けた直後の14日。平田は朝起きた時に思い付いた。「打席で重心を落とそう」。立浪氏に言われた通り、下半身主導のスイングをするためだった。練習で数センチ重心を低くしたフォームを試すと、ボールがよく見え、打球のスピードも上がった。希望の光が見えた。しかし、この日はスタメン落ち。代打で出場するもサインはスクイズで、しかも失敗に終わった。

 新打法を実践したのは、スタメン復帰した翌15日の阪神戦だった。すると第2打席で大阪桐蔭の先輩、岩田からバックスクリーンへの1発が出た。ここから本塁打が続く。

 平田

 (この日は)自分でも打った瞬間に入ると思いました。いい感じで振れていますね。

 先輩の助言、そして、それを生かすためのひらめき。ちょっとした「きっかけ」が、選手を大きく変える。