甲子園へ凱旋(がいせん)だ!

 日本ハムの斎藤佑樹投手(23)がセ・パ交流戦の最初のカードとなる5月16~17日の阪神2連戦(甲子園)で、先発する可能性が浮上した。昨年は左脇腹を痛め2軍落ちしていたため、プロ2年目で初の交流戦となる。現在3勝1敗と順調に白星を重ねている斎藤。早実高時代に全国制覇を成し遂げたマウンドで、再びその勇姿が見られるかもしれない。

 佑ちゃんが、聖地に帰ってくる。日本ハムは5月16~17日の阪神2連戦を皮切りに、8年目を迎えた交流戦に臨む。現在、チームは交流戦へ向けて先発ローテーション再編を検討。「斎藤を甲子園で投げさせてみたい」という首脳陣の思いもあり、“凱旋登板”が現実味を帯びてきた。

 斎藤にとって甲子園は、思い出の地であり、プロ入りの夢へ近づいた原点の地でもある。昨年は左脇腹を痛め、交流戦での登板はかなわなかったため、甲子園で先発となればプロ入り初となる。当時の汗と涙が詰まったマウンドへ久々に上がるとなれば、野球ファン必見の一戦となるのは間違いない。

 斎藤は現在3勝1敗と、開幕投手の名に恥じない活躍をしている。開幕戦の西武戦ではプロ初完投勝利、前回20日オリックス戦ではプロ初の完封勝利を果たし、防御率1・16と内容も伴っている。エースとして育って欲しいという栗山監督の思いに応えるかのように、エース級の投手相手にしても堂々投げ勝ってきた。

 屋外球場では通算4勝2敗(今年は2戦2勝)と相性も良く、斎藤自身も「外はけっこう好きで、自分に合っているかなと思う」と話す。甲子園での登板が実現すれば、日本一熱狂的なファンの前で、堂々と虎退治をしてくれるはずだ。

 ◆夏の甲子園優勝投手がプロで甲子園登板

 最近では西武松坂大輔(横浜で98年V)日本ハム正田樹(桐生一で99年V)オリックス近藤一樹(日大三で01年V)田中将大(駒大苫小牧で05年V)が先発し、松坂が1勝、田中が2勝をマークしている。