<ロッテ2-4ソフトバンク>◇29日◇QVCマリン
ソフトバンク松田宣浩内野手(29)が“夏季休暇”からお目覚めだ。先制の9号2ランに中押し適時二塁打と3打点の働きで、後半戦初勝利をもたらした。チームの連敗は3でストップ。3試合13打席連続で無安打だったバットマンが球を前でさばく、自称「マエ・テ・ギュン打法」をさらに進化させ、トンネルを抜けた。
試合開始7分で弾丸ライナーが左翼席へ飛び込んだ。1回1死二塁。獲物はロッテ吉見の外角チェンジアップだ。松田はグッと引き上げた左足を大きく踏みだし、体を傾けながら飛びついた。「体勢を崩しながらも、捉えたという手応えがありました」。鮮やかな速攻2ランで先制。流れを呼び込み、自らを乗せた。
ここまで後半戦1安打。チームの未勝利に責任を感じていた。打球が野手の正面を突くだけでなく、頭上を超えるはずの当たりも失速。「差されていた感じ。手に衝撃があったので、前でとらえようと思った」。ボールを投手寄りのポイントでとらえる「マエ・テ・ギュン打法」を従来より「ボール2つ、3つ前へ」と意識を早めた成果だった。
球宴は12球団でただ1人、全3試合にフル出場。秋山監督は「マッチ(松田)は頑丈だから」と不安視していなかったが、松田は「今ごろ球宴疲れがきています。打球に力がない」と体の変化を感じていた。改良した「超前さばき」は差し込まれていた打撃のズレを修正するため。積極的な姿勢でトンネルを抜けた。
4試合、14打席ぶりに「H」マークを点灯させると、5回1死二塁では代わったばかりの中郷から左翼線へ適時二塁打を放ち、再びリードを2点に広げた。引き分け以下なら自力優勝の可能性が消える瀬戸際で、3打点。連敗を3で止め、ようやく後半戦初勝利をもたらすことができた。
嘆き節が板につきかけた秋山監督も「マッチの1発が大きかった。1発は大きい!」と久々に張りのある声だ。松田が本塁打を打てば、今季8勝1敗。「クリーンアップを任されているので打点を意識しています。その意味でタイムリーもよかった」。復活したチーム首位打者が反攻の鐘を打ち鳴らした。【押谷謙爾】



