中日吉見一起投手(27)が巨人追撃へ、チームの勢いを加速させる。現在、9勝の大黒柱は明日22日阪神戦(京セラドーム大阪)での先発が確実。5年連続2ケタ勝利をかけ、阪神打線に立ち向かう。中日の5年以上の連続2ケタ勝利は吉見で6人目となり、現楽天監督の星野仙一(65)に並ぶ。燃える男に肩を並べ、逆転Vへの流れを呼び込む。
命運はこの男が握っている。大黒柱・吉見が首位巨人追撃の使命を担い、阪神打線に立ちはだかる。4連勝中で、ここ2試合は完投勝利。夏場を迎え抜群の安定感を発揮している右腕はこの日、ナゴヤドームで調整。準備を終えて、報道陣に囲まれると「勝てるようにするだけです」。このフレーズを、3度も繰り返した。
まるで自分に暗示をかけるようだった。明日の阪神戦には大記録がかかる。現在9勝で山内と並びチームの勝ち頭。もう1つ勝てば、5年連続2ケタ勝利。73年から77年にかけて達成した星野仙一に肩を並べる。中日の連続2ケタ勝利5年以上は、9年連続の杉下茂氏を含み過去5人しかいない。4年でも郭、今中(現2軍投手コーチ)、川上とそうそうたるメンバーが並ぶ。この話題は「勝ってから聞いてください」と封印したが、成し遂げることができれば一気にチームに勢いが生まれるはずだ。
真のエース襲名への1勝となる。吉見は前監督の落合博満氏(現日刊スポーツ評論家)から何度も「5年連続2ケタ=エース」と厳しく叱咤(しった)されてきた。これまでかたくなに「エース」と呼ばれても「まだ違う」と言い続けてきた。独走態勢に入りつつある巨人をとらえ、仕留めるには、やはり「エース」という存在が必要。「調子がいいから勝つ、悪いから打たれたでは話にならない。そういうピッチャーではないので」。どんな状況であろうと勝ち、10勝目でチームの追撃態勢を加速させてみせる。【八反誠】



