<ヤクルト3-5巨人>◇22日◇神宮

 バックスクリーン弾は光星学院の得意技!

 巨人坂本勇人内野手(23)が5回、ヤクルト先発七條から、神宮のバックスクリーンへ逆転の11号2ランを放った。昼間、高校の後輩・北條が甲子園で放った2連発に続いた。前日21日に続く2試合連続アーチ。前日の勝ち越し弾は最終的に勝利に結び付かず、その悔しさを晴らした。中日が勝ったため、優勝マジック点灯はまたお預け。今日23日に勝ち、中日が負けるとマジック30が点灯する。

 バックスクリーン弾の打ち方は、こうせい!

 本家は、夜空の神宮のバックスクリーン右に放り込んだ。5回1死一塁で、坂本が七條の134キロをとらえた。「いいカウントだったので積極的にいった。捕られるかなと思ったけど、風で最後に伸びてくれましたね」。逆転の11号2ラン。10年8月以来4本目で、統一球導入後初のバックスクリーン弾に、「久しぶりですね」と、ほおを緩めた。

 「2世」の活躍に原点を見る。試合前、光星学院が3季連続の決勝進出を決めていた。「みちのくに優勝旗を持ち帰ってほしい。すごいですね。あの3、4番は」。4番の北條は「坂本2世」と言われている。「僕の高校生の時よりすごいですよ」と後輩の活躍を喜びながら、自らの高校時代を振り返り、こう続けた。

 坂本

 僕は昔から「○○2世」って言われたことはないですね。

 だれかをまねるのではなく、試行錯誤を繰り返し、オンリーワンの「坂本勇人」を作ってきた。

 その姿勢は今も変わらない。19日広島戦の試合前練習中だった。キャッチボールをしていた坂本が、打撃練習を終えた石井をふと呼び止めた。「僕のバッティング、どう思いますか」。その直近4試合は15打数1安打。代打で高打率を残す左打者にも客観的意見を求めた。石井からは「体の開きが少し早いのでは」と助言され、ワンテンポのためを作るようにした。

 足の上げ方も、投手によって変え、その日は3安打。自分で考えつつ、他人の意見も消化し、ひたすらに好調気配をつかみとった。「タイミングの取り方はいろいろ工夫してやってます。クリーンアップなので勝利打点がついて良かった。チャンスで打ててなかったので」。4連勝につながる仕事をやり遂げ、心地よさそうに汗をぬぐった。

 中日が勝ち、この日もマジック点灯はお預けとなった。だが、今季4戦勝ちなしだった神宮で初勝利し、マイナスのデータはまたひとつ消した。原監督は「やはりもつれるね。粘り勝ちですね」と話した。焦らず、粘り強く。ゴールの瞬間まで、1歩ずつ、近づいていく。【浜本卓也】