<阪神3-1広島>◇2日◇甲子園

 エースの奮闘も報われず、広島はサヨナラ負けを喫した。今季初の中4日で先発した前田健太投手(24)は8回4安打1失点の力投。今季最速タイの151キロをマークし、4、5回以外は無安打に抑え込んだ。ドローまであと1死だった延長11回に今村猛投手(21)が新井良にサヨナラ2ランを被弾。ミコライオの不在がまたも影を落とし、4位ヤクルトに1ゲーム差に迫られた。

 プライドを見せつけた。防御率リーグトップの前田健が、高卒ルーキーに負けるわけにはいかなかった。「自分の方が内容が悪ければかっこ悪い」。今季初の中4日登板ながら体調は万全、そして気力が充実していた。

 直球は今季最速タイの151キロをマークし、3回まではパーフェクト投球。悔やんだのは5回2死三塁の場面。代打金本に内角直球で詰まらせながらも一、二塁間を破られ、唯一の得点を許した。「もう少し高めか、低めに行けば結果が変わっていたかもしれない。1-0で終われていればベストだったんだけど」と振り返った。

 8月7日中日戦(ナゴヤドーム)からは3試合続けて中6日で登板した。体には中5日の感覚が染みついていた。「どこかで変えないといけないと思っていた。タイミングとしてもここが一番いい」と首脳陣に“特攻”を直訴した。99球で8回まで投げ4安打1失点と仕事は果たした。

 だが、ミコライオ不在のリリーフ陣は、延長10回から登板した今村が2イニング投げざるを得ない状況となった。11回は2死一塁までこぎ着けたが、最後は新井良に右越えのサヨナラ本塁打を浴びた。

 「この数試合はプレッシャーを感じて、1勝する難しさを感じている。1つ勝ち切れれば変わると思うし、3位の重圧だと思う。でも、これを経験できてるのはいいこと」とチームの敗戦もエースは前向きに捉えた。

 痛恨の黒星でヤクルトにはついに1ゲーム差に迫られた。野村監督は「当分は苦しむと思う。この状態だから」と過熱するCS争いに覚悟を口にした。明日4日からは今季5戦未勝利のナゴヤドームでの中日3連戦。苦しい戦いは続いていく。【鎌田真一郎】