<阪神0-2ヤクルト>◇11日◇甲子園
ヤクルト小川淳司監督(55)が、来季続投が発表された後の初戦をものにした。試合前、ロッカールームに選手全員を集めた。「残り試合、目の前の一戦をしっかりプレーしよう。失敗は出るかもしれないけど、一生懸命やった結果は仕方ない。ミスを恐れずにいこう」。シーズンの節目でしか言わないダイレクトメッセージ。2連敗中だったチームは、CSへ再び心を1つにした。
派手さはなくても、当たり前のことを当たり前にやる小川野球の真骨頂だった。無死から出した走者は、4イニングすべて犠打で得点圏に進め、1点を狙った。先発ロマンは制球を乱したが、スキのない守備陣が得点を許さなかった。負け越している阪神に完封勝ちし「貴重な得点を守り切って、9連戦の初戦をとれたのはチームにとって大きな意味がある」と選手をたたえた。
試合前日、報道陣に逆取材した。「バレンティンとミレッジの打順、みんなはどうすればいいと思う?」。バレンティンが故障から復帰後、4安打を放った3番に固定すると、好調だった4番ミレッジの当たりが止まった。得点源の2人をどう配置すれば、最大限の力を発揮できるか。担当記者にも分け隔てなく意見を求めるのが、小川流だ。
「本当は2人の間に左打者をはさみたいんだけどね。川端?
体に軸がない。自打球をよく当ててケガするのは、打ち方が悪いということ」。期待が大きい分、厳しい目を向ける川端が6回に先制適時打。外国人2人の後を任された5番の役目をしっかりと果たした。前日、休日返上で練習したルーキー比屋根を1番に抜てきすると、2安打1得点と采配も的中した。
ミスを恐れず、基本に立ち返った小川ヤクルトが、3位広島とゲーム差なしに迫った。【柴田猛夫】



