<ソフトバンク2-1西武>◇17日◇福岡ヤフードーム
表情を変えない男が感情をむき出しにした。ソフトバンク摂津正投手(30)は7回、追いつかれるピンチを背負った。2死三塁で打席は最初の打席で左越え二塁打された斉藤。最後は魂の141キロで空振り三振。珍しくほえた。「自然に出ました」。試合後は、いつものクールな表情で振り返った。
1点を与えなかった。3回に1点差とされてから、その1点を守る投球が続いた。味方打線もチャンスを作りながら、あと1本が出ない。流れが傾きかけたのが7回。1死二塁で代打の上本を迎えた。フルカウントから二塁走者のヘルマンがスタート。捕手の細川が投球前にマスクを外して指示したが、摂津はそのまま投球。「打者に集中していたと思う。あっと思ったがいいところにいって結果オーライ」。低めの変化球、上本の空を切ったバットは細川の素顔をかすめた。
前回登板、11日の楽天戦(福岡ヤフードーム)も2-1だった。その前も延長10回の激闘、さらにその前も1-0…。援護に守られなくても、白星をもたらす。まさにエースの投球が、チームを優勝戦線に踏みとどめた。16勝目も連勝も「意識はしていない。試合を作れたらいい」。昨季の14勝と合わせ、先発転向30勝目だが、今季は貯金を11も作った。勝てるエースが、逆転Vの希望を抱かせた。



