3年ぶりの優勝を目指す首位日本ハムは、今日21日から2位西武との首位攻防3連戦(西武ドーム)に臨む。キーマンは、やはり4番中田翔内野手(23)だ。「ここまで来たら、打線勝負。少々点数を取られても、はね返すようじゃないと優勝は厳しい」と厚沢プロスカウトが言うように、強打西武のお株を奪う“イケイケ野球”で優勝マジック点灯をもくろむ。

 打線は14日ソフトバンク戦から上り調子で、大一番を迎える。20日、空路東京へ向かうため新千歳空港に姿を見せた中田は、プロ入り5年目で初めて味わうV争いに思いをはせた。「これまでチームが優勝争いしている時は1軍にいなかったので、今は楽しいね。変に力んだら自分の力が出ないので、楽しめたら。バントだったり、四球だったり、きちんと仕事が出来れば負けないと思う」。

 目下、10打席連続出塁中と絶好調の3番糸井へのマークが予想されるだけに、後を打つ中田の存在は重要になる。得点圏に走者がいればポイントゲッターとして、場合によっては四球を選ぶことや、犠打、進塁打をこなすなど、硬軟自在な役割が求められる。

 今カードで2連勝すれば、22日に優勝マジックが点灯する。21日の西武先発は野上。厚沢プロスカウトは「先手必勝」と「縛らない打線」をポイントに挙げた。あえて狙い球などは指示せず、好調な打線の勢いそのままに迎え撃つ作戦で、ガッチリと首位を固めるつもりだ。【中島宙恵】