ロッテ西村徳文監督(52)が今季限りで解任されることが7日、決定的になった。複数の球界関係者が明かした。来季は3年契約の最終年でフロントも当初は続投を要請する方針だったが、CS出場を逃した終盤での大失速の戦いぶりで再検討。続投方針を一転、白紙に戻して検討した結果、解任する方針を固めた。後任には前西武監督で現在は韓国・斗山でヘッドコーチを務める伊東勤氏(50)を最有力候補としてリストアップしている。

 チーム生え抜きの西村監督は就任1年目の10年がリーグ3位からの下克上で日本一となったが、昨季は最下位。今季は10年オフに結んだ3年契約の2年目で、来季は結果を問われる3年目だった。前半戦は快進撃で一時は最大貯金を15とするなど、42年ぶりの首位ターンを果たした。だが唐川ら中心選手の故障もあり、次第に失速。2年連続BクラスでCS出場を逃した。

 中村家国球団社長と林信平球団本部長は4日に極秘で韓国へ渡り、最終決定権を持つ重光昭夫オーナー代行と会談を行い、今季の現状報告を伝えた。そこで西村監督の解任と新監督の擁立への流れが固まった模様だ。

 新監督候補となる前西武監督の伊東氏は現役時代は西武黄金時代を担った名捕手。監督としても就任1年目の04年にリーグ制覇し、そのまま日本一に輝いた。09年のWBCでは総合コーチとして2連覇に貢献した。ロッテOBではないが、豊富な経験は指揮官として適任ともいえる。

 斗山でのプレーオフを目前にしている伊東氏は「そういう話は一切ない。プレーオフを控え、チームが試合に集中しているときに、こういう話で騒がせてしまうのは不本意」と話した。だが3年にわたる西村体制が終わり、新監督誕生へと向かい確実に動きだしている。