スパルタ内閣だ-。阪神は12日、来季から黒田正宏ヘッドコーチ(64)水谷実雄1軍打撃コーチ(64)平田勝男2軍監督(53)河村健一郎2軍打撃コーチ(64)が就任すると正式発表した。水谷コーチは早速、今季不振だったマートンにメスを入れることを宣言。5位という屈辱からの巻き返しへ、厳しさを打ち出した和田新内閣が発足する。
今季不振だった打撃部門を任された水谷コーチは、早速、キーマンにメスを入れることを宣言した。「数多くの選手を育てた名伯楽として期待している。特に新井兄とマートンの再生に大いに期待しているところです」。こう中村GMに紹介されると、熱く、再生論を語り始めた。
「最初のシーズン、コンスタントにグラウンドを広く使っていた。去年からタイミングの取り方を変えてうまくいかない。スタートから広く打てるような打撃をしていかないと。まだ会っていないが、会ったらそういう話をしていきたい」
得点、本塁打とリーグ最低に沈んだ打線だが、その最大の要因となったのが最強助っ人マートンの不振だろう。2年連続リーグ最多安打の強打者が不振で2軍落ちするなど、打率2割6分、5本塁打、38打点に終わった。審判の判定に過剰反応し、暴言騒動、関川コーチへの造反事件など精神面の不安定さも目立ったが、評論家としてネット裏から見つめてきた水谷コーチは技術的な問題だと指摘した。
来日1年目の10年、マートンは広角打法でシーズン214安打というプロ野球記録を打ち立てた。ところが、2年目からは本塁打を求めて、フォーム改造したため春先に打率が急降下。これには首脳陣も苦言を呈したが、結果的にこの年も180安打を放ったため、指摘する声も減った。だが、水谷コーチは来春キャンプで来日した際、1年目の打撃フォームに戻すことを指令するという。そして、開幕から持ち味をフルに発揮させるつもりだ。
「マートンは確率の悪い打ち方になっている。野球は開幕ダッシュというが、最初が大事。勝負が決まった後で打ってもね」
また関係者によれば、新体制では不振であれば、マートンでも2軍に落とす方針だという。理論と厳しさを打ち出し、最強助っ人を復活させ、猛虎再建への推進力とする。【鈴木忠平】
◆水谷実雄(みずたに・じつお)1947年(昭22)11月19日、宮崎県生まれ。宮崎商から65年ドラフト4位で広島入り。75年のリーグ優勝に貢献し、78年に首位打者を獲得。82年オフ、加藤英司との大型トレードで阪急に移籍。83年に打点王を獲得した。85年に引退後は阪急、広島、近鉄、ダイエー、中日の各球団で打撃コーチを任され、江藤、中村らを育てた。03~06年は阪神で2軍打撃コーチなどを務めた。



