中日和田一浩外野手(40)が8日、14年シーズンでの2000本安打達成へ、打率3割の自己ノルマを課した。佐賀・武雄市の白岩運動公園野球場で自主トレをスタート。あと236本に迫った大台への到達は今年の結果次第とし、3年ぶりの3割打ちでカウントダウンにつなぐ意気込みだ。大卒・社会人出の2000本は過去2人で、達成すれば球団史上初。「希望の星になります」と誓った。

 名球会入りまで、あと236本に迫った。プロ16年の生涯打率が3割7厘を誇る和田なら楽々、14年のシーズン中にクリアできそうな数字だ。だが、本人は首を横に振った。

 和田

 2000本は意識しているし、達成したい目標です。でも、簡単な数字ではない。35歳ぐらいなら、1年失敗しても大丈夫と思うかも知れない。今年コケたら(6月で41歳になる)年齢的にも達成はキツイでしょうから。でも、3割打てば目標が見えてくる。

 たかが236。されど236。もし今年が不調なら、進退問題も浮上して達成自体が困難になる。大台に到達できるかどうかは、すべて13年次第と位置づけた。そこで設定した自己ノルマが3年ぶりの打率3割だ。打てば自ずと140~160本前後が減る。14年は残り2ケタ、一気のカウントダウンで到達できる計算だ。

 入団年齢が遅い大卒・社会人出の2000本は、古田敦也と宮本慎也だけ。中日では球団初だ。達成の難しさも燃える材料になる。

 和田

 球界を見渡しても30歳を超えた大卒、社会人選手が少ない。去年宮本さんが打って僕も頑張りたいと思ったし、年齢に逆らって希望の星になりますよ。

 達成へ、アンチエイジングは欠かせない。17日まで行う佐賀・武雄自主トレでは、現在、米軍で主流のTRXサスペンションを用いた体幹をトレを敢行。初日のこの日も元西武の黒岩トレーナーの指導のもと、歯を食いしばって強い体づくりに励んだ。練習場所の白岩運動公園野球場近隣の山登りや宿舎間の4・5キロ走も実施。徹底的に下半身を鍛え、キャンプに備える。

 和田

 今年は谷繁さんが達成するでしょうし、僕も来年その輪に加わって名前を残したいですね。そのためにも今年も全試合に出て、3割打って優勝!

 チームを救う1人になりたい。

 野球への取り組み方など、尊敬する2歳上の谷繁も2000本安打の大台まで31本。目指すは竜から2年連続の名球会入りだ。昨年はクリスマスの12月25日に第4子となる長女も誕生。発奮材料は山ほどある。ブランコの抜けた打線を引っ張り、おじさん族の星になる。【松井清員】