今岡とノムさんが同居!?

 阪神ドラフト6位の緒方凌介外野手(22=東洋大)は入寮に、今岡誠氏(38=日刊スポーツ評論家)の著書と野村克也元監督(77)の著書を持参した。今岡氏と野村元監督は複雑な関係にあったが、ともに一流の野球人であることは共通している。ドラフト4位小豆畑は捕手だけに、ノムさん本をどっさり。ほかにも鉄板にお香にコタツ…ユニークアイテムを携え虎の子たちがやって来た。

 緒方は3冊の本を持ち込んだ。今岡氏の著書「感じるままに生きてきて」、野村氏の「人生を勝利に導く金言」、阪神河村2軍打撃コーチの「イチローの育て方」。野村氏は阪神監督時代に今岡氏を「ゼブラ」と名付け、プレースタイルを酷評していた。信念を貫く今岡氏との間はしっくりこなかったが、なんとルーキー部屋の本棚に2人の著書が“同居”することになった。

 緒方

 今岡さんと野村さんの本はこれから読もうと思って持ってきました。

 野村監督時代は冷遇もあり、2軍暮らしが長かった今岡氏。現役を引退して初の著書では、不遇な時代をどう乗り切ったか、安打量産の秘密などを明かしている。緒方にとって今岡氏は、同じ道を歩んできた大先輩。苦しい時期に貫いた信念が、厳しい世界に飛び込む新人の参考になる。

 緒方

 今岡さんはPL、東洋大、阪神と全く同じルートをたどってきたので、学ばせていただきたい。

 野村氏の著書には名言や格言が凝縮されている。数々の試練を乗り越えてきた野村氏ならではのメッセージ集。緒方は「すごく勉強になるとよく聞くので」と持参した。荒波にもまれる中で、こちらも支えになりそうだ。

 今岡氏の著書で野村氏とのすれ違いを知り、野村氏の金言を心に刻む。希望に満ちあふれた青年は、プロの厳しさを痛感するかもしれない。それでも、自分の道を突き進むだけだ。10日から始まる新人合同自主トレに「身体能力に自信があるので、それを野球に生かしていきたいなと思う」と闘志をたぎらせた。小5の時、父裕士さん(45)から譲り受けた大事なマスコットバットも寮に持ってきた。

 阪神では深く交わることがなかったが、今岡氏も野村氏も球史に名を刻んだ一流の野球人だった。対極にある?

 2人の生きざまをバイブルに、一流の階段を上ってゆく。【岡本亜貴子】