巨人のドラフト1位、菅野智之投手(23=東海大)が9日、川崎市のジャイアンツ球場で初練習を行った。同期と朝早くから姿をみせ、今日10日の新人合同自主トレに向け準備をした。菅野は練習中、約60メートルの遠投を積極的に行った。「18・44メートルの距離では球筋が分からない」「上、下半身、全身を大きく使わないと、遠くまで投げられない」と狙いを説明した。遠投は、大先輩のレッドソックス上原の代名詞的な調整。背番号「19」の系譜を引き継ぐ。
菅野の姿がみるみる遠ざかっていった。キャッチボール相手のドラフト5位、坂口真規内野手(22=東海大)が「もう届かなくなるから」と60メートルで止めた。「学生時代から取り入れていました」という遠投。ジャイアンツ球場名物だった上原に似た、鋭くて真っすぐな軌道だった。
いよいよ始まる。「準備は出来ています。今まで通り」と落ち着いている。一方で「今年はやらなくては、という気持ちが強い。そこも、分かっています。年間を通して考えたら、ケガをしたら元も子もないです」と、はやる自分がいることも自覚している。
菅野の手綱はしっかり握る。伊藤トレーニングコーチはこの日、同球場で練習メニューを最終チェック。「絶対に焦らせない。少なくともスタッフ会議で意見交換するまでは、ブルペンには入れない」と指針を語った。菅野も「意見をしっかり聞いていきます」と同調した。上原は遠投を調整の軸とし、巨人のエースに駆け上がった。菅野も原点は同じ。慌てず、どっしり滑り出す。【宮下敬至】



