同居人は神様!?
ソフトバンク・ドラフト1位の東浜巨投手(22=亜大)が9日、沖縄の守り神「シーサー」同伴で西戸崎合宿所(福岡市)に入寮した。知人からプレゼントされた置物を部屋に飾るため持ち込んだ。プロ野球選手としては珍しいオブジェながら、沖縄出身で郷土を大切にする東浜にとっては最強のサポートに違いない。今日10日から新人合同自主トレが始まる。
合宿所に到着した東浜が玄関先に届いていた段ボールを見つけ、にんまりした。球団関係者と報道陣が見守る中、黒い粘着テープをニコニコ顔ではがし、1対のシーサーを誇らしげに取り出した。効果音は「ジャジャーン」がぴったりだ。
「沖縄の知人から持って行けと言われたので、部屋に飾ります。守り神なので、あるだけで心強いです」
鋭い目で牙をむき、ワイルドなボディーをしたシーサーとブレザー姿で記念撮影を済ませると、さっそく昨年まで柳田が使っていた“新居”217号室へ運び込んだ。
1体の横幅は30センチほど。4本の足で地面をつかみ、堂々とした風貌だ。東浜は「実家の屋根にあるのと同じくらい」と話し、部屋に飾ればかなりの迫力だろう。作製を依頼された沖縄・読谷村のシーサー職人、新垣光雄さん(46)は「東浜選手へのプレゼントと聞いてびっくりしました」。特別注文で、通常3カ月かかるところを3週間で完成。入寮に間に合った。丁寧な手作りで思いを込めた新垣さんは「大地に踏ん張る強い選手になってほしい」と故郷の雄にエールを送った。
沖縄では家庭の守り神(魔よけ)として新築祝いなどに屋根や門柱に飾る習慣があり、東浜もそれにならった。ソフトバンクでは同じ沖縄出身の新垣が、かつてスパイクのヒモを覆う部分にシーサーの刺しゅうを施したが、置物同伴の入寮にたっぷりの郷土愛がこもっていた。
「やっと入寮して、これから気持ちが引き締まります。いい環境でできそうです」
今日10日には入寮式が行われ、新人合同自主トレも始まる。先発ローテの柱、2桁勝利、新人王…。数多くの期待を受ける右腕のプロキャリアが幕を開ける。
「即戦力の期待をされているし、それだけの結果を出したいです」
沖縄尚学で3年のセンバツで優勝、亜大では東都リーグ新記録となる通算420奪三振、22完封。アマでは華々しい成績を残した。プロで逆境が待ち受けていたとしても、東浜には沖縄代表の頼もしいサポーターがいる。【押谷謙爾】



