ソフトバンク武田翔太投手(19)が「決死トレ」に臨んだ。13日、故郷宮崎の青島海岸で自主トレを公開。新しい水上スポーツのスタンドアップパドルボードに初挑戦した。現在取り組んでいる異種目メニューの1つで、体幹を鍛え“長寿投手”になる狙い。悪天候の中で波と格闘する姿は罰ゲームのようにも見えたが、必死にパドルを漕ぎまくった。
横殴りの雨に加え、風速は10メートル以上もあった。対岸にある観光地で有名な青島も、霧でかすんでいた。それでも、武田は元気に海へ漕ぎ出した。ウエットスーツを初着用し、スタンドアップパドルボードに挑戦。まずは6人乗り。続いて1人乗り。何度もこけた。1歩間違えれば遭難しそうな悪天候の中で約1時間、波と必死に格闘。プロ野球選手にはかなり珍しいトレーニング風景だった。
「かなりきつかった。初めてだったし、貴重な体験ができた。揺れちゃうんで、しっかり体幹を使わないといけないと感じた」
10日から宮崎で自主トレを開始。「海幸山幸トレ」と命名された8種類の競技に取り組んでいる。パドルボードもその1つ。仕掛け人は武田が中学生の時から知る小玉順規トレーナー(39)。全国高校サッカーで決勝進出した宮崎代表の鵬翔も手がける。
「翔太はあまり体幹を鍛えてなかった。体幹を鍛えれば球速アップするし、けがしにくい体になる。村田さんのように長く現役をやってほしい」。小玉トレーナーは40歳まで現役を続けた元ロッテ村田兆治氏(日刊スポーツ評論家)の著書を読み、武田にも“長寿”の心得を説いている。まだ19歳の武田も「長くやりたいというのはある。投げられなくなるまで、いけるところまでいきたい」と意気込んだ。
昨年は高卒1年目で球団記録となる8勝。優秀新人賞に選ばれた。それでも、体幹を鍛えることの重要性を痛感。「投げていて体のパーツが連動していないと感じた。それができれば球のスピード、切れも変わる」。1年目はチーム方針から100球の制限があり、完投数はわずか1。今年は先発の柱として期待される右腕は腕まくりした。
「去年は最後まで投げられなくて悔しかった。今年は投げた試合の半分は完投したい」。体重は6キロ増の88キロを目標にする。2年目のジンクスをはね返すべく、大自然の中でレベルアップを図る。【大池和幸】
◆スタンドアップパドルボード
サーフボードに立ってパドルで漕ぐ新しいマリンスポーツ。日本でも競技人口は増加中。毎年夏にはハワイのモロカイ島とオアフ島を結ぶ約52キロのレースが開催される。7位入賞したという国内第一人者の村林知安さん(34)も武田のトレーニングに同行。「難しい状況だったけど、最後は1人でできていた。バランスもいい」と絶賛した。



