昨年5月に右肘手術を受けた広島栗原健太内野手(31)が27日、屋外フリー打撃を解禁した。宮崎・日南での先乗り自主トレで、145スイング。柵越えこそ無かったが、完全復活へまた1歩前進した。2月10日に紅白戦に出場予定。「(痛みを避ける)クセがついている」とも話しており、恐怖心を取り除き、パワフルな打棒をよみがえらせる。
大きな1歩を踏み出した。気温7度、強風が吹き荒れる中、栗原はひと振り、ひと振りに力を込めた。5月に右肘を手術して以来、初めての屋外フリー打撃。145スイングで柵越えはなくとも、打者としてスタートラインに立てた実感をかみしめた。
「最初にしてはいい。さぐりながらだから」。久々の感覚を冷静に振り返っていたが、握っていたバットを見ると笑みがこぼれた。「見てよ。ここにしか当たっていないでしょ」。久々のフリー打撃でもバットを折るどころか、白球の跡は芯付近にしか残っていなかった。
ただ、乗り越えなければいけない壁もある。
「詰まりたくないとか、痛くないようにと、ワンテンポ遅れている。(バットにボールが)乗っている時間が短い。(恐怖心は)振り払っていかないと。クセがついていますから」
7割程度というスイングでも、練習後は右肘に張りが生じていた。術後初めてとなった速球系のマシンを繰り返し打つことで、気付かされたことも多かった。
理想は最初に右肘手術を行った08年オフ以前のスイングだという。肘に爆弾を抱えてからは、痛みを回避しようと無意識のうちにフォームに変化が生じた。衝撃を抑えるように、トップからボールの距離が取れない打ち方になっていた。打球をとらえることはできるが、インパクトが弱まり飛距離が落ちていた。悪癖の矯正のため、右手で押し込めるように右打ちを徹底した。
課題は把握している。2月10日には紅白戦を控えている。「どんどん(試合に)出て、対応できるようにしていきたい」。主砲の復活が貧打解消の鍵を握る。最大の敵は自分の中に潜んでいる。【鎌田真一郎】<栗原復活への道>
◆抹消
昨年4月25日阪神戦(甲子園)を欠場、翌26日に出場選手登録抹消。
◆手術
4月27日に群馬・館林市内の病院で「変形性肘関節症」と診断され、5月9日に「右肘関節形成術(骨棘(こっきょく)除去)、尺骨神経前方移行術」を受けた。
◆リハビリ開始
5月19日、広島・廿日市市の大野練習場で自転車型トレーニング器具をこぐなど軽めのメニューを消化。
◆打撃練習
8月末からスローボールを打つ練習に取り組み、10月9日から通常のマシン打撃を行う。11月にフルスイングが可能になった。



