藤浪よ、チャンピオンになろうぜ!

 プロ野球の春季キャンプが今日1日に始まる。阪神ドラフト1位の藤浪晋太郎(18=大阪桐蔭)は初キャンプ前日、静かに気持ちを高めた。和田豊監督(50)は沖縄・読谷村の宿舎で黄金ルーキーらに「チャンピオン」になるC理論を力説。開幕ローテーション入りへの登板プランが明らかになった新人右腕とともに、8年ぶりのV奪回へ戦いが始まる。

 虎将の熱い訴えが、藤浪の五感を振るわせた。初キャンプ前日は宿舎で完全オフ。夕方からの全体ミーティングに参加し、居並ぶ先輩に初々しく「タイガースのために、力になれるよう頑張りますのでよろしくお願いします」とあいさつした。最前列に座り、和田監督の燃えたぎるような王座奪回への思いを、キラキラした目でメモした。その姿が、指揮官には頼もしく映っていた。

 和田監督

 とにかくいろんなことを吸収しようと、フロントや自分、マネジャーの話、すべてを書き留めていた。顔にも(やる気が)出ていたしね。

 ドキドキの18歳が静かに闘志を燃やすだけの力が、メッセージにはこもっていた。和田監督、2年目のキャンプ前訓示はスローガン「熱くなれ!」のような沸点で、V奪回への道しるべを掲げた。「3C」を持って最大のCを奪う!

 2年目の戦いは、決してウルトラCに頼らない。

 和田監督

 1つの考えとしてチェンジ(change=変化)。球界を代表する選手が去った変換期、同じようにやったら同じ結果になる。もう1つはチャンス(chance=好機)。こういう時にチャンスをつかみ取れるか。最後はチャレンジ(challenge=挑戦)。はい上がるしかない。3つのCで大きなCをつかむ。チャンピオン(champion=王者)になるための1カ月にしていこう!

 第1の目安はバレンタインデーに置いた。和田監督は14日に紅白戦を行うとし「故障者以外は、ここで全員が出場できるように」と告げた。43歳の桧山と新井、藤井彰、関本のベテランは主に金武(きん)町のサブ球場でマイペース調整させるが、2週間で実戦が待つ。10日の練習試合日本ハム戦(名護)から始まる若手のサバイバルに続き、競争力で活性化させる。いよいよ今日、タテジマに袖を通す藤浪にもスイッチが入った。

 藤浪

 キャンプが始まるということで、ケガなく自分を磨くためにやっていこうと思います。

 高校の先輩西岡から「しっかり頑張れ」とげきを受けた。沖縄入りした日本ハム大谷の話題は「別に大谷くんを目標にしてやっているわけではないですし、大谷くんに勝とうと思ってやっているわけでもない。意識せず、自分を磨くことを考えてやっていきたい」とサラリと流した。やるのは自分-。藤浪の、そして猛虎のチャンピオンストーリーがいよいよ始まる。【近間康隆】