二刀流に挑む日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)が、「異次元キャンプ」をスタートさせた。1日、沖縄・国頭村の2軍キャンプで投打両方の練習を開始した。投手組と野手組のメニューをこなすため、敷地内を3往復。内野ノックでは、ケガ防止のために両手捕球を禁止されるなど、二刀流ならではの光景が繰り広げられた。
ファンと報道陣を引き連れて、大谷がキャンプ初日から大移動を繰り返した。サブグラウンドで自主的ウオーミングアップを行ったのが、午前8時半すぎ。そこからは、基本的に野手組が使用する本球場と、投手組が使うサブグラウンドを3往復。二刀流に挑戦する大谷だけに課された、特別メニューをこなした。
大谷
すごく楽しかったです。暖かい中で、いい練習ができました。しっかり(メニューを)組んでもらっているので、それを信じてやっていきたいです。
移動だけではなく、その内容も「異次元」だった。本球場で野手としての走塁練習を終え、投手組に合流したころには、他の投手のキャッチボールは既に終了していた。そこで相手を務めたのが、加藤2軍投手コーチ。だが、2人の距離が塁間を過ぎたあたりから、現役引退1年以上が経過した同コーチの返球には限界が…。急きょ、トレーナーを中継地点に置き、3人で行う変則キャッチボール。大谷は中継を介さず、約80メートルの遠投をこなした。
続いて行われた野手組の内野ノックでも、大谷の動きは異彩を放った。向かってくるゴロに対し、右手を背中に回して左手1本で捕球。これは、右手を負傷させないように、西2軍監督ら首脳陣が指示したもの。通常、内野手は両手で捕球することを教えられるだけに、大谷は「タイミングが難しかったけど、そういう練習だと思ってやりました」。今後は徐々に内野手の動きも指導する方針だが、現在は投手としての比重が大きいため、ケガを防止するために編み出した珍プランだった。
プロ入り後初めて行われた屋外でのフリー打撃では、「もうちょっと引きつけて打てればよかった」と、45スイングで柵越えはなし。だが、約30キロ離れた1軍キャンプ地の名護から、大谷のフリー打撃を視察するために栗山監督が訪れたことが、そもそも「異次元」の行動。投手専用のプレハブに、バットとヘルメットを持って入室する姿など、そのすべてが「エース兼4番」を目指す大谷ならではの珍しい光景だった。
順調なら明日3日にはブルペン入りする予定で、投打両面での特別メニューはさらに加速する。「今日の遠投はよかったです。(ブルペンに)入ったときにしっかり投げられる準備をしたいです」。疲れも見せずに夜間練習もこなし、プロ野球ファンが大注目するキャンプ初日が幕を閉じた。【本間翼】



