ソフトバンクの新外国人選手ブライアン・ラヘア内野手(30=カブス)が1日、室内練習場の初フリー打撃で快音を響かせた。61スイングで安打性の打球は30本を数えた。左の4番候補は「初日にしては良かった。いつも打撃練習では逆方向を狙っている」。左右に打ち分ける広角打法を披露。ネット越しに見守った王球団会長も、柔らかい打撃フォームをほめた。

 「センターへもレフトへも打ってたね。クセのない構えからスムーズにバットが出ていた。外国人特有のパワーに頼る打撃じゃなかったね」

 チームが課題とする得点力アップに欠かせない男に、まずは合格点を与えた。昨季はメジャー16本塁打。ただ左腕には打率6分3厘と苦しんだ。この日も左投げの打撃投手を相手にすると27スイングで安打性が10本の4割弱と“打率”が下がった。藤本打撃コーチは「ポイントが違うのかな。左の時は手元に近い感じ。スイングはいい。クセがないから対応できると思う」と分析した。

 まだ来日4日目。王球団会長が「やっとスタートしたところ。(9日からの)第3クールくらいから上げてくるだろう」と話すように、試運転と言える。ラヘアも「少し練習が長かったね。慣れていきたい」と日本式キャンプに適応しようと懸命だ。今日2日は晴れれば、屋外のメーン球場でフリー打撃を予定。怪力ペーニャと並んでアーチ合戦が見られるかもしれない。【大池和幸】