巨人は17日、2軍キャンプの小笠原道大内野手(39)が打撃練習中に折れたバットで左手人さし指を裂傷したと発表した。宮崎市内の病院で15針を縫う緊急措置をとった。抜糸まで約10日間を要すため、出遅れは必至。3月29日のシーズン開幕に向け、ピンチに立たされた。

 小笠原が、またしても苦難と闘うことになった。宮崎2軍キャンプでのフリー打撃中。突然裂けたバットで左手人さし指の先を切った。常に素手で打撃練習を行う流儀が、この日ばかりはあだとなった。出血を抑えながら、宮崎市内の病院へ急行し、15針縫合した。順調なら23日からは沖縄での1軍キャンプに、谷とともに合流する予定だった。しかし、一瞬にしてプランは吹き飛んだ。

 今年のキャンプは、復活のために、長尺のバットを使って練習するなど、新たな試みを取り入れていた。ゆったりとした体重移動を使い、ポイントを前に置いたフォームは、徐々に身につきつつあった。順調だっただけに、沖縄で伝え聞いた川相ヘッドコーチは「本人が一番がっかりしているんじゃないか。少しでも早く治るように祈るしかない」と表情を曇らせた。

 指先とはいえ、調整は大きく後退する。抜糸までの10日間は、感染症のリスクを避けるため、汗をかくことは厳禁。今日18日からは別メニュー調整となるが、今月いっぱいは、できることがほとんどない状況。3月に入ってから、もう1度、調整しなおすことになり、約1カ月は後れをとることになりそうだ。

 球団が新外国人ホセ・ロペス内野手(29=ホワイトソックス)を獲得したこともあり、オープン戦で結果を残すことが、一塁手として開幕スタメンへの条件だった。小笠原は「こればっかりは仕方ない。それしか言えない。また地道にやっていくしかない」とコメントした。踏まれても、踏まれても、また立ち上がる。【竹内智信】

 ◆巨人小笠原の苦闘

 統一球が導入された11年からの2年間、苦しいシーズンが続いた。11年は死球による負傷で、2度も2軍落ちを経験するなど、規定打席に届かなかった。打順も定位置だった3番から外れ、7番や8番を打つこともあった。昨季は不振などの理由で2軍落ち。2軍戦で左太もも裏を痛め、長期離脱を強いられた。結局、97年以来となる本塁打0本に終わり、CSや日本シリーズなどのポストシーズンでも存在感を示すことはできなかった。