<オープン戦:西武5-3DeNA>◇24日◇西武ドーム

 侍ジャパンの守護神を務めた西武牧田和久投手(28)が、先発に難なく対応した。復帰戦となったDeNA戦で5回3安打1失点と好投。従来のノーワインドアップではなく、WBCから取り組んだセットポジションで投球。外国人に効果的だった高めのボールも多用し、ますます打ちにくい投手になって戻ってきた。開幕4戦目となる4月2日ソフトバンク戦(西武ドーム)へ、自信を持って向かう。

 試合になったら、不安は吹き飛んだ。WBCでは投球練習しても30球程度だった。先発調整の期間も短く、牧田は「先発の体になってない。スタミナも心配だし、ブルペンでボールが抜けたりしていた。5回もつかと思ったけど、全く問題なかったですね」。先発復帰戦は、侍ジャパンの貫禄を十分見せつけた。

 走者なしで、昨年までのノーワインドアップでなく、WBCから変えたセットポジションで通した。「(日本代表投手コーチの)東尾さんから言われました。セットの方が打者が差し込まれて、タイミングを取りづらそうにしていたので」。新スタイルから高速クイックも交えてタイミングをずらし、DeNA打線を5回61球で手玉にとった。

 攻め方にも工夫があった。「WBCではハイボールでかなり空振りがとれた。逆に日本は揺れ動くボールにてこずっていたので、有効だと思いました」。鋭い観察眼は対戦相手だけでなく、味方にも光らせていた。配球に取り入れ、ブランコら外国人には高めの速球を多用。3回の失点につながる安打を許した荒波と石川には、次打席で三振を奪い、変化球を振らせてきっちりお返しした。

 体は万全を強調した。台湾戦でダイビングキャッチし、複数箇所を打撲した。その夜、知らない番号から携帯電話にメールがあった。「『ナベQ監督』と入っていてビックリして、すぐ電話して『大丈夫です』と伝えました」。渡辺監督から突然の連絡には驚いたが、何より心強い激励だった。変わらぬ安定感に、指揮官も「大丈夫だね」とひと安心。世界を経験したサブマリンが、さらに成長して帰ってきた。【柴田猛夫】