<オープン戦:オリックス9-1阪神>◇24日◇京セラドーム大阪
阪神鳥谷敬内野手(31)が開幕前最後のオープン戦で2安打を放ち、不安を吹き飛ばした。右太ももへの自打球の影響で前日23日の試合を欠場したが、24日は3打席すべてで出塁し、存在感を示した。鉄人ぶりを見せつけたキャプテンが、虎を引っ張る。
鳥谷が躍動するたびに、周囲が抱く不安は消えていった。前日の試合を欠場したキャプテンが「3番遊撃」の指定席でスタメン復帰した。初回、オリックスの先発左腕海田から四球を選ぶと、走者を二塁に置いた3回には、タイミングを外されながらも左前へ。大和が本塁タッチアウトで惜しくも得点には結びつかなかったが、6回にも2番手比嘉から強烈なライナーを右前に運んだ。
「大丈夫ですよ。全然、問題はないです。(腫れが)ないということはないですけど、大丈夫です」
WBCから帰国後、復帰戦となった22日オリックス戦では、いきなりタイムリーを放ったが、同時に右足の太ももに自打球を当てていた。その影響で翌23日の試合を欠場。試合中に電気治療を施した。ただでさえ、肉体的、精神的に過酷な戦いをしてきた後だけに心配された。ただ、わずか1日で戦列に戻ると、他を圧倒する動きを見せた。遊撃の守備でも、ルーキー藤浪をもり立てた。
ストイックな姿勢は、戦いの舞台がどこになろうと不変だ。極度の重圧の中で戦い抜いたWBCの後、19日に帰国。鳥谷がチームに合流したのは21日だった。チームスタッフによれば、ここから鳥谷は早朝にウエートトレーニングを行ってから球場入りしているという。アメリカから日本へ。アスリートの体を狂わせる10時間以上の時差。疲労がないと言えばウソになるだろう。ただ、鳥谷は周囲にそれを感じさせない。
「まだ(開幕まで)何日かあるんで、しっかり練習して、いい状態で(シーズンに)入れたら」
ペナントレースへ向け、心も体も切り替えた。帰ってきたキャプテンのはつらつとした動きが、開幕へ向かうチームをさらに勢いづける。【鈴木忠平】



