阪神の和田豊監督(50)が「開幕前哨戦」を制した。25日、都内で今年初めて開催された「セ・リーグ開幕直前!!

 ファンミーティング2013」に参加。6球団監督が壇上にそろうパネルディスカッションでは、29日からの開幕カード(神宮)で当たるヤクルトの情報を仕入れた。故障中の3番川端、4番バレンティンが間に合わない-。ポーカーフェースの虎将も思わずニヤリだ。

 和田監督

 今日は非常にいい情報をいただきました。まだどうなるか分からないけど、控室でも状態は良くないというニュアンスで話されていたので。非常に有意義な1日でした。

 さらに、敵将には持ち上げられた。

 小川監督

 オープン戦などで4試合やりましたが、タイガースにはかなり打ち込まれましてね。打線はすごく強力になってますよ。

 口もとは緩んでも気は緩めなかった。ヤクルトは開幕戦に館山、2戦目は石川の先発が濃厚。難敵ゆえに、最初にたたいて勢いづく狙いだ。「左右のエースがくると思うので、攻略して弾みをつけたい」。ヤクルトとは交流戦までに3連戦が4度もある。いずれも週末だけに、同じ投手との対戦が増える。相手自慢の両輪エースを打たない限り、上位進出は厳しくなる。

 そのためのキーマンにはマット・マートン外野手(31)を指名した。「鳥谷と能見を前面に押し出して」と言うが、真っ先に出てきたのは6番を予定する強力助っ人だった。

 和田監督

 西岡や鳥谷、福留は選球眼はいいので塁に出る。そのあとにマートンなんかが座って、働いてくれれば。どれくらいランナーをかえしてくれるかで、戦い方が変わってくる。

 オープン戦は12球団最多の得点をマークして勝ち越した。若手が台頭、走塁も進歩して新打線の手応えもある。「もちろん、そのつもりでやりますし、ファンが一番望んでいると思うので」。昨季5位のため、壇上では一番左端に座った。1年後の中央奪取へ、最後は桜咲く東京で力強いV宣言だった。【近間康隆】