西武ホールディングス(HD)の後藤高志社長(64)は26日、都内のホテルで記者会見を開き、自らがオーナー職を務める西武球団の売却に否定的な見解を示した。同HDは筆頭株主の米投資ファンド、サーベラス・グループが日本法人を通じて12日に開始した株式の公開買い付け(TOB)に反対意見を表明。昨年10月と今年1月にサーベラスから届いた手紙で、球団について「将来性・採算性・ならびに戦略的位置付けをしっかり精査。売却の選択肢(Most

 likely

 Sell

 Seibu

 Lions)」と言及されていたと明かした。

 後藤社長は「プロ野球はWBCを見ても、日本のプロスポーツの中でも公共性が非常に高い。多くのファンに支えられており、日本一を目指したい」と明言。球団単体では今月の決算で2年連続の黒字となる見込みで、中長期的にもファンを含めた沿線と企業価値の向上につながるとしている。

 球団などを傘下に持つ西武HDは、前身の西武鉄道が04年に上場廃止処分となったが、サーベラスなどから出資を受けて06年に設立。昨年10月に上場を東京証券取引所に申請した。サーベラス側は、不採算路線の廃止や球団売却で株価を上昇させ、上場利益の拡大を求めているとみられる。

 ◆サーベラス・グループ

 92年に米国で設立された投資ファンド。年金基金や機関投資家からお金を集め、運用している。西武HDには06年1月に1600億円を出資。昨年3月時点で32・4%の株式を所有する筆頭株主。過去に日本では、あおぞら銀行(旧日本債券信用銀行)にも出資した。

 ◆TOB(Take

 Over

 Bid)

 株式の公開買い付け。企業の経営権を握る目的などで、不特定多数の株主に呼び掛けて株を買い集めること。買い取り価格や買い付け期間を事前に公表する。