中日高木守道監督(71)が13年開幕を前に有終Vを誓った。今季限りで勇退を明言している監督にとって野球人生の集大成の1年。ナゴヤドームでの練習を見届け、覇権奪回へ熱い思いをほとばしらせた。白星発進は2年連続開幕投手の吉見一起投手(28)に託す。相手は3助っ人が大量移籍した因縁のDeNA。まずはブランコ斬りで景気付けだ。
ラスト練習を見守った守道監督は、リラックスモードだった。吉見が登板前日に赤パンを履く縁起担ぎを聞いてニヤけた。
「私はパンツは選びませんよ。野村(克也)さんはシルクとか履いてたみたいだけど」。ノー勝負パンツを明かすと、報道陣にも珍指令を出した。
「堅苦しいから明日は、ネクタイとかスーツ着て来んでええでね」
晴れの開幕でも普段着野球!
暴走老人を自任する現役最年長監督は、決戦前日も守道節全開だ。だが、いざ野球の話になるとトーンも表情も一変した。
「去年の悔しさが残っとるわ。開幕のワクワク感はない」。3連覇を逃して迎える今季の目標はただひとつ。「どうしても勝ちたい。優勝しかない。去年以上に厳しいシーズンになるだろうけど一丸となって優勝を勝ち取りたい」。2年契約が切れる今季限りでの勇退を明言する。有終Vへ、熱い思いをほとばしらせた。
勝って弾みをつけたい開幕戦。15日の大安を選び、「よろしくお願いします」と2年連続開幕投手に指名した“赤パン吉見”にすべてを託す。「うちの柱。1年間引っ張ってくれることが重要不可欠。明日は彼らしい投球をしてくれると確信している」。相手はブランコら3助っ人が移籍したDeNA。「昨年より戦力アップしている。でもブランコは知り尽くしとる。吉見がどう攻めるか。あとは谷繁のリード」。弱点を利用した元主砲斬りで痛快白星発進を予約だ。
これまでは自虐発言が多かったが、開幕前夜でスイッチが入った。若手先発陣の崩壊で、オープン戦は28年ぶり最下位。「そのまま公式戦で出るわけやない。気を引き締める意味でもよかった」。超プラス思考の背景にはエースへの全幅の信頼がある。吉見も「今がチームのどん底。これから上がるしかない」と必勝を約束する。
今日の選手食堂には、夫人お手製のタイの尾頭付きを2匹用意する。「みんなに一箸(はし)入れてもらって」結束を高める。いよいよ13年版守道劇場の幕が開く。勝って笑顔の守道節に乞うご期待だ。【松井清員】



