「10勝」分の開幕星へ準備はOKや!

 きょうのヤクルト戦からシーズンの幕を開ける阪神は28日、神宮でナイター練習を実施。就任1年目の昨季、5位に沈んだ和田豊監督(50)にとっても勝負のシーズン。効果的な補強、意識改革で得た手応えを胸に、巻き返しの2年目が始まる。

 荒い息づかいが聞こえた。猛虎ナインが桜満開の神宮で出撃準備を整えた。夕暮れのカクテル光線を浴びながら、シートノックが始まる。4番でムードメーカーでもある新井良の声が無人のスタンドに響き渡った。明るいムードの中、ほどよい緊張感も漂っている。新生タイガースを実証しなければいけない13年の戦い。いよいよ始まる。

 和田監督

 すがすがしいと言うか、やるべきことやってきたのでバタバタするようなことはありません。開幕戦が占めるウエートは非常に大きい。どのチームも開幕ダッシュをしたいし、負けることは一切考えていない。明日の1勝は10勝分の効果があると思う。

 熱き思いを吐き出した。就任1年目の昨年は、首位巨人に31・5ゲーム差も離される屈辱の5位に終わった。進退も懸かる勝負の2年目。2月の沖縄・宜野座キャンプから和田流を出してきた。「走塁革命」と銘打ち、積極的な走塁は当たり前になった。チーム打撃を徹底し、無安打で点を取る攻めも作り上げてきた。

 何より負け犬根性を一掃した。キャンプイン前日、選手に伝えたテーマは「3C」だった。チェンジ(変革)チャンス(好機)チャレンジ(挑戦)の心意気を持ってチャンピオン(王者)を奪う。さらには喝、勝、克の「3カツ」も打ち出し、高い競争力でのチーム活性化を狙った。オープン戦では12球団1位の得点をマークして9勝8敗1分け。成績以上に4番新井良、2番大和のレギュラー定着や若手の成長に、タクトをふるう指揮官も満足した。

 和田監督

 今年の阪神タイガースは生まれ変わりました。昨年は大人のチーム。今年はいろんな選手が入って、打撃や守備だけでなくチームの雰囲気が盛り上がりを見せるし、鳥谷も引っ張ってくれている。どう躍動していくか。この3連戦でお見せできれば。

 金本や城島が引退、藤川もメジャーへ移籍した。新たなチームへ生まれ変わるべく、福留と西岡の元メジャー組や日高、両打ち助っ人のコンラッドが加入した。思惑通りの流れで、いざ出陣。新たな猛虎伝説誕生へ、期待感満載でチャンピオンフラッグへの戦いが始まる。【近間康隆】