<ソフトバンク1-2オリックス>◇9日◇ヤフオクドーム

 オリックス東野峻投手(26)が魂の投球で今季初勝利を挙げた。5回2死二塁のピンチから本多を空振り三振に切ると、腹の底から雄たけびを上げた。今季初登板初先発で5回2/3を6安打1失点。最速144キロの直球を軸に、力で押した。スライダーとのコンビネーションで5三振。昨季は登板わずか1試合だったこともあり「去年の悔しさは一生忘れることはないです。新しい球団に変わっての初勝利、プロ初勝利のときくらいうれしいです。新しい環境を与えてくれたオリックスに感謝したい」と、この一戦にかける思いを明かした。

 トレード移籍から始まった決意の1年目。スタートの自主トレは、1人で行った。例年公私ともに仲のいい内海とグアムで自主トレを行っていたが、断った。「1人でやってみようと思って。周りの人のペースが分からないから不安も大きかった」。31勝をマークした巨人を離れ、独り立ちの決意表明だった。

 スピンがかかった直球は、ツメにも大きなダメージを与える。ギリギリまでボールを持ち、指先一点でボールを切る。計り知れない力でキャッチボールをしただけで割れるほどだ。保護用のジェルを丁寧に塗り、しのいでいる。

 オープン戦最終登板で右足首をひねり、さらに天気の影響で初先発がさらにずれ込んだ。新天地での初勝利は、巨人時代の11年10月6日横浜戦(東京ドーム)以来2季ぶり。新天地1勝目で、チームに11年シーズン終了以来2年ぶりの貯金1をもたらした。【池本泰尚】