<中日5-0ヤクルト>◇9日◇ナゴヤドーム

 球界最年長、47歳7カ月の中日山本昌が今季初登板で初勝利をつかんだ。6回1安打無失点の快投で、自身の持つ先発での最年長勝利記録を更新。インフルエンザ感染などで出遅れた大ベテランが、チームの連敗を3で止める「救世主」に。高木守道監督(71)も「マサしかないでしょう」とプロ30年生を絶賛した。

 今季初登板の山本昌が、お立ち台に上がった。拍手の中、通算214勝目に胸を張る。先発陣総崩れで3連敗中のチームを救ったのは、自身の持つ先発での最年長勝利記録を更新した大ベテラン。開幕前のアクシデントにも負けずプロ30年目の初星。「結果的にチームが勝って、僕にも勝ちがついた。うれしいし想像以上の結果」と笑顔だった。

 「自分の中の開幕戦」と位置付けた節目の今季初登板。緊張し過ぎ、立ち上がりはストライクが入らない。1番川島にストレートの四球。それでもなんとか1回を無失点に封じた。その裏、珍しく味方打線が4点もプレゼントしてくれた。緊張も解け2回からはリズムに乗りスイスイいった。

 ヘビ年の年男。8月には48歳になる。「休むと体が動かなくなる」とオフはない。昨年12月、恒例のハワイでの名球会の集まりでも連日のトレーニング。同じ名球会の高木監督を驚かせた。

 ただ、その後はアクシデント続き。2月の沖縄キャンプでは食あたりで「人生初の救急車」で病院に行った。2月にはインフルエンザに感染。感染防止で球場に来ることはできなくても、動かずにはいられない。「熱が下がった3日目から近くの公園で壁当てした」という。近くの子どもたちに発見され「インフルエンザだからうつるよ」と必死で逃げた優しい姿も、今は笑い話。開幕ローテ入りは逃したが、初登板で勝ちチームの連敗を止めるあたりはさすが千両役者だ。

 期待を寄せる同じヘビ年の高木監督も「マサしかないでしょう」と大絶賛。しっかり先発ローテに加わった。これで実働も単独2位となる27年目。48歳4カ月という浜崎真二(阪急)の最年長勝利記録も見据え、47歳7カ月、山本昌のプロ30年目が「開幕」した。【八反誠】