<日本ハム1-9楽天>◇9日◇東京ドーム
銀次がギンギンだぜえ!
楽天銀次内野手(25)が、プロ初の1試合2本塁打を放ち、チームの勝利に貢献した。4回に1号2ラン、9回には2号ソロ。昨年まで通算4本塁打の男が、一気に2発の大当たり。3安打3打点と、バットで先発田中将大投手(24)の2勝目をアシストした。
9回2死、中前に抜けそうなアブレイユの低く速いゴロを、二塁銀次は横っ跳びキャッチ。好守で大勝のフィナーレを締めくくった。打撃でも、存分に存在感を発揮した。なんてったって2本塁打だ。
3点リードの4回無死一塁。一塁手がベースに付いた分、広がった一、二塁間を破ることだけをイメージした。「ヒットの延長が本塁打でした。(狭い)東京ドームだからですよ」と、ヒーローは謙虚に話す。
さらに9回だ。先頭打者で打席に立つ。すでに7点リードがあった。「とにかく、強くたたくだけ。この打席も本塁打なんて、意識してませんよ」と安打の延長が2号ソロだった。
謙虚な姿勢には訳があった。昨季は初めて3ケタ126試合に出場。昨年から今季の目標を「144試合の全試合出場、首位打者獲得、ゴールデングラブ賞獲得」と掲げた。高い目標に向かってガムシャラに突き進む覚悟だった。それが、3月30日の開幕2試合目を欠場。厳しい現実に直面し、宿舎で読書に没頭し、福岡の夜を1人で過ごした。だが、翌日の試合前、胸を張って言った。「もう切り替えましたよ」。目標を「143試合出場」に再設定。銀次の辞書に「へこたれる」という言葉はなかった。
プロ8年目の積み重ねが生んだ2本塁打だった。日本ハム大谷は、岩手の同県人。「面識はないですが、同じ岩手ですからね」と、無関心ではいられない。スーパールーキーは3打席凡退。「見せつけてやりました」と、8年の苦労の差とばかりに、誇らしげに言った。2発の前には、先制点につながる2回2死一塁からの中前打。3安打猛打賞も今季初めてだった。「1打席目のヒットから、いい感じでバットが出せたんです」と、復調の手応えもつかんだ様子。新たに設定した目標に向かって、銀次の躍進は、ここから始まる。【金子航】



