<ソフトバンク7-6オリックス>◇11日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクのドラフト1位東浜巨投手(22)が“強運”デビューを果たした。1回に満塁弾を浴びるなど4回持たず106球、7安打6失点(自責1)でKO。しかし打線が追いつきプロ初黒星も消える幸運ぶりを見せた。

 1回、先頭打者坂口の遊ゴロを今季初めて遊撃に入った明石が一塁に悪送球の失策。動揺したのかリズムが狂った。制球が定まらず1点を失う。なおも2死満塁でバルディリスにグランドスラムを浴びた。1回だけで31分を費やし52球、5失点。「緊張はしていなかったのですが、自分の間合いで投げられていなかったです。追いついてくれて野手のみなさんに感謝です」と平身低頭だった。

 スタンドには両親、親戚の7人が沖縄から応援に駆けつけた。母孝子さん(51)の両手を握り、祈るような声援が届いた。2回以降は立ち直りを見せ、次回登板に期待を抱かせた。

 ▼東浜が初回に満塁本塁打を浴びるなど、3回1/3を投げ6失点。デビュー戦で満塁弾を浴びた新人は今年の4月4日井納(DeNA)以来だが、井納は先発した2回に被弾。初登板で最初のイニングに満塁本塁打を打たれたのは、10年8月18日今村(広島)以来だ。東浜は初回だけで52球。2リーグ制後、新人で1イニング52球以上投げたのは、86年6月3日高橋一(大洋)54球、11年8月17日七條(ヤクルト)53球に次ぎ3人目で、パ・リーグでは最多。デビュー戦で1イニング52球も投げたのは2リーグ制後初めて。