<中日0-3巨人>◇4月30日◇ナゴヤドーム

 1日で最下位逆戻りだ。試合中はムスッとした表情を浮かべていた中日高木守道監督(71)も苦笑いを浮かべるしかない。「吉見がどれだけのピッチングをしてくれるか。まだ本来の吉見にならん。やっぱりコースが甘いわ」。ぼやきのターゲットは勝てないエース。吉見で勝てないんだからもう、お手上げだろ?

 今季2度目の完封負けにそう言いたげだった。

 よーいドンからどんよりムードが漂った。今季7試合だけ「燃竜(もえドラ)」と銘打って、着用する赤ユニの2試合目。燃えているはずの吉見一起投手(28)が、1回阿部に2ランを浴びた。持ち味の低めの制球が安定しない。4回には長野に外角スライダーを中前に運ばれ3点目を献上。我慢を切らした高木監督は「点取りにいかなあ、しゃあない」。5回の打席で見切りをつけ、代打柳田を送った。

 吉見がどこか変だ。昨季は4敗だった男が、早くも3敗目(1勝)。月間3敗は3年ぶりの屈辱となった。11年8月19日広島戦から始まった得意のナゴヤドーム連勝も15でストップ。

 昨季G戦4勝の右腕は前回対戦した4月5日には東京ドームで3発を食らい、6回7失点KO。止まらない負の連鎖に「カウントを悪くして後手に回ってしまった。切り替えてしっかり修正しないといけない」と自らに言い聞かせるようにつぶやいた。

 これまで最大限の敬意を払ってきた今中投手コーチもこの日ばかりは言葉を選ばなかった。「吉見がしっかりしてくれんと。このままやったら10勝しても15敗するで。そのうち勝てると思ってたらズルズルいく」。乗れないエースの姿がチーム状況に重なった。【桝井聡】