<西武5-10阪神>◇19日◇西武ドーム

 阪神今成亮太捕手(25)が、故郷での先発起用に応えた。「6番左翼」で今季初のスタメン出場。0-2の2回無死一塁、涌井の高め直球を逃さずに右翼線への二塁打とし、2点目のホームも踏んだ。生まれ育った埼玉で存在感を見せつけ「(右翼手に)捕られるかと思った。少ないチャンスだと思っているので、集中してやりたい」と初々しく声を弾ませた。

 指名打者制が採用されるパ・リーグ本拠地でキーマンになる。この日から交流戦でDH制の試合が始まった。本職は捕手だが、この日はマートンをDHにして外野で使われた。和田監督は「状態もいいし、つなぎ役ができる。新井兄弟の中にワンクッション置きたかった」と説明した。持ち前の打撃でアピールしながら「(左翼は)公式戦では初めて。甲子園で右翼を守った時(15日)より落ち着いてできた」と守備も難なくこなした。

 交流戦が始まった14日。日本ハムで同僚だったオリックス糸井に刺激された。「いつも元気なんですよ」と、右膝を負傷しているそぶりすら見せないことに感心した。今日20日の相手先発は左腕菊池。和田監督は「明日は左投手がくるから変わってくる」と右打者を起用する方針でいる。少ない好機をものにすれば、次の好機がやってくる。「まだ若いので、活気が出るようにプレーをしたい」。プロ野球人生、勝負するのは…今でしょ。