虎よいざ、勝負だ。オリックス井川慶投手(33)が阪神を迎え撃つ。31日の阪神戦(京セラドーム大阪)で今季初登板初先発することが29日、明らかになった。03年に阪神で20勝、05年に13勝を挙げリーグ優勝に貢献した左腕が、初めて阪神を敵に投げ込む。

 運命の巡り合わせか。注目の今季初登板だ。阪神ではMVP、沢村賞など数々のタイトルを獲得。07年から海を渡り、昨季日本に復帰。オフには再起をかけ左肘の手術に踏み切った。キャンプ、開幕と2軍スタートも、運命に導かれるように初登板が巡ってきた。

 井川はここまでウエスタン・リーグ7試合に登板し3勝2敗、防御率3・79。1日には帰国後初完封するなど順調に調子を上げ、21日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦でも5回無失点。森脇監督も以前から「一刻でも早く戻ってきてもらいたいね」と話すなど、首脳陣の期待も大きい。

 不調の海田に替わって先発する。オリックスは28日に東野を1軍に合流させたが、これは雨天中止に備えてのこと。関係者は「(東野の31日は)ない。雨もあるし、どうなるかわからないから」と説明。経験豊富なベテラン左腕に阪神戦を託す運びとなった。